Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 117.781 Zeichen · 235 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「そう言ってしまっても、いけないでしょうけれど、煎じつめると、そうなるかも知れませんわ。」

「どうして、そうなるんです。」

「そこを次郎さんが自分で考えてみるといいわ。」

奥さんは、そう言って微笑した。が、しばらくして、

「でも、このままじゃ、あんまり手がかりがなさ過ぎるわね。……あたし、先生に叱られるかも知れないけれど、その手がかりだけ教えてあげますわ。」

次郎は、それをきくのがちょっと卑怯なような気がしないでもなかった。しかし、その気持は奥さんの好意に甘えてみたい気持をおしつぶすほどに強くはなかった。彼は、いくぶん顔をあからめて、奥さんの言葉を待った。

「芦の花って真白でしょう。その真白な花が一面に咲いている中に真白な鳥が舞い込んだっていうのですわ。」

奥さんは、それだけ言うと、また微笑した。そして、

「もうこれでおしまい。ほほほ。」

と、謎のような笑い声を残して、階下におりて行ってしまった。

次郎は、それから小半時も、掛軸と額とを見くらべながら、ひとりで考えこんだ。しかし、いくら考えても、彼の頭では、「白鳥入芦花」と「まこと」とを結びつけることが出来なかった。