Japanische Klassiker mit Furigana
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うたあんどん
歌行灯
泉 鏡花
Lesen Sie 歌行灯 (うたあんどん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.094 Zeichen · 72 Bildschirme
む、宗山め、居るな、と思うと、憎い事には……影法師の、その背中に掴まって、坊主を揉んでるのが華奢らしい島田髷で、この影は、濃く映った。
火燧々々、と女どもが云う内に、
(えへん)と咳を太くして、大な手で、灰吹を持上げたのが見えて、離れて煙管が映る。――もう一倍、その時図体が拡がったのは、袖を開いたらしい。此奴、寝ん寝子の広袖を着ている。
やっと台洋燈を点けて、
(お待遠でした、さあ、)
って二階へ。吹矢の店から送って来た女はと、中段からちょっと見ると、両膝をずしりと、そこに居た奴の背後へ火鉢を離れて、俯向いて坐った。
(あの娘で可いのかな、他にもござりますよって。)
と六畳の表座敷で低声で言うんだ。――ははあ、商売も大略分った、と思うと、其奴が
(お誂は。)
と大な声。
(あっさりしたものでちょっと一口。そこで……)
実は……御主人の按摩さんの、咽喉が一つ聞きたいのだ、と話した。
(咽喉?)……と其奴がね、異に蔑んだ笑い方をしたものです。
(先生様の……でござりますか、早速そう申しましょう。)
で、地獄の手曳め、急に衣紋繕いをして下りる。しばらくして上って来た年紀の少い十六七が、……こりゃどうした、よく言う口だが芥溜に水仙です、鶴です。