Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

うたあんどん

歌行灯

泉 鏡花

Lesen Sie 歌行灯 (うたあんどん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.094 Zeichen · 72 Bildschirme

Aozora Bunko

また、あの巌に追上げられて、霜風の間々に、(こいし、こいし。)と泣くのでござんす。

手足は凍って貝になっても、(こいし)と泣くのが本望な。巌の裂目を沖へ通って、海の果まで響いて欲しい。もう船も去ね、潮も来い。……そのままで石になってしまいたいと思うほど、お客様、私は、あの、」

と乱れた襦袢の袖を銜えた、水紅色映る瞼のあたり、ほんのりと薄くして、

「心でばかり長い事、思っておりまする人があって。……芸も容色もないものが、生意気を云うようですが、……たとい殺されても、死んでもと、心願掛けておりました。

ある晩も、やっぱり蒼い灯の船に買われて、その船頭衆の言う事を肯かなかったので、こっちの船へ突返されると、艫の処に行火を跨いで、どぶろくを飲んでいた、私を送りの若い衆がな、玉代だけ損をしやはれ、此方衆の見る前で、この女を、海士にして慰もうと、月の良い晩でした。

胴の間で着物を脱がして、膚の紐へなわを付けて、倒に海の深みへ沈めます。ずんずんずんと沈んでな、もう奈落かと思う時、釣瓶のようにきりきりと、身体を車に引上げて、髪の雫も切らせずに、また海へ突込みました。