Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうじくんのとけい
正二くんの時計
小川 未明
Lesen Sie 正二くんの時計 (しょうじくんのとけい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.814 Zeichen · 6 Bildschirme
「兄さん、いつ時計を買うの。」
「まだわからない。」
「買ったら、兄さんの時計を僕におくれよ。」といいました。
「ああ、やるけれど、一年先だか、二年先だかわからないぞ。」
「えっ、一年も、二年も……。」
正二くんは、目を大きくみはったのです。
「うちに、お父さんの前に持っていた、大きな時計があったろう。あれをもらうさ。」と、兄さんがいいました。
それは、大型の、ひもで下げる昔ふうのものでした。商店か、古道具屋の店頭でもなければ、見られぬものです。
「やだ、あんな昔のものなんか。」と、さすがに正二くんも、おかしくなって、笑いました。
「ばか、あれは、機械がいいのだ。この時計なんかとくらべものにならぬほど正確なんだ。」と、兄さんは、自分の時計をながめました。
「じゃ、兄さん、あれをおもらいよ。」
「あんなの下げて歩けるか。」
これを聞くと、正二くんは、お父さんのもとへ飛んでいきました。
「お父さん、僕に、大きな時計をおくれよ。」
「あれは、おまえなどの持つ時計ではない。中学へ上がるとき、いい腕時計を買ってやるから。」
「僕、待ちきれないんだよ、だから、あの大きいのをくれてもいいでしょう。