Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうごのさつじん
正午の殺人
Lesen Sie 正午の殺人 (しょうごのさつじん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.888 Zeichen · 28 Bildschirme
ピストルで右のコメカミから射抜かれている。ピストルは右の手もとに落ちていた。すでに体温はなかったのである。
当局の取調べに、久子は答えた。
「私が居間にいる間、隣の寝室に特別の物音は起らなかったように思います」
「ズッと部屋を動かなかったのですね」
「いいえ、二度部屋をでました」
「なぜ?」
「電話が鳴ったからです。どなたもお出にならないので、私がでてみましたが、時間がたったせいですか、私がでた時には切れていました」
「いつごろですか」
「私が来て間もなく、十二時五分か十分ごろかと思います」
「そのとき邸内に誰もいませんでしたか」
「どなたの姿も見かけませんでした」
「何分ぐらい部屋をはなれていたのですか」
「ちょッとの間です。電話機をガチャ/\やってみて、切れてるのが分るまでの時間だけです」
「そのときピストルの音をききませんでしたか」
「気がつきませんでした。ラジオが鳴っていましたので、きこえなかったのかも知れません」
「ラジオのスイッチを入れたのはあなたですか」
「いいえ。私が来たときから鳴っていました」
そのラジオは神田自身がスイッチをひねったのである。唐手の立廻りの練習をはじめる時にひねったものだそうである。