Japanische Klassiker mit Furigana
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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はぐるま
歯車
Lesen Sie 歯車 (はぐるま) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.267 Zeichen · 52 Bildschirme
けれどもインクをつけたペンはいつまでたっても動かなかった。のみならずやっと動いたと思うと、同じ言葉ばかり書きつづけていた。All right……All right……All right sir……All right……
そこへ突然鳴り出したのはベッドの側にある電話だった。僕は驚いて立ち上り、受話器を耳へやって返事をした。
「どなた?」
「あたしです。あたし……」
相手は僕の姉の娘だった。
「何だい? どうかしたのかい?」
「ええ、あの大へんなことが起ったんです。ですから、……大へんなことが起ったもんですから。今叔母さんにも電話をかけたんです」
「大へんなこと?」
「ええ、ですからすぐに来て下さい。すぐにですよ」
電話はそれぎり切れてしまった。僕はもとのように受話器をかけ、反射的にベルの鈕を押した。しかし僕の手の震えていることは僕自身はっきり意識していた。給仕は容易にやって来なかった。僕は苛立たしさよりも苦しさを感じ、何度もベルの鈕を押した。やっと運命の僕に教えた「オオル・ライト」と云う言葉を了解しながら。
僕の姉の夫はその日の午後、東京から余り離れていない或田舎に轢死していた。