Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しまでをかたる
死までを語る
直木 三十五
Lesen Sie 死までを語る (しまでをかたる) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 42.739 Zeichen · 85 Bildschirme
露次を抜けて「団仲」という牛肉屋――今でも上町第一の大店であるが、ここに、卯のやんという友達がいて、時々遊びに行った――へ入ると、上り口も、奥も真っ暗である。
(おや)
と、おもった瞬間、現れたのが、井戸を留守にしていた幽霊である。がその刹那に、猛烈に掴みかかったが、それより三十年、幽霊の夢は一度も見なくなってしまった。如何に、この時、しかく、恐ろしかったかは、今でもその夜の夢を、はっきりと思出す事ができる。
十四
中学は、市岡中学である。出来てから、四年目で、校長は、坪井仙太郎と云った。市内には、北野と、天王寺と、市岡の三つである。新らしいし、遠いから、競争者も少いだろうと、ここへ願書を出した。
市岡という所は、西瓜の名産地で、今こそ町になっているが、田圃の真中に、学校が一軒ある切り、前は、尻無川まで見えるし、右は、築港まで一目である。
水道が引けたり、電燈がついたりしたのも、その頃であるから、市内電車など無論ない。築港、松島間に一線あるきり――私の家は、大阪の東の端近く、学校は市内を離れて、西の方までが、田圃の中、二里以上三里近くもあろうか。