Japanische Klassiker mit Furigana
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さつじんめいろ
殺人迷路
佐左木 俊郎
Lesen Sie 殺人迷路 (さつじんめいろ) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.774 Zeichen · 8 Bildschirme
星田の面皮を剥いだのが、彼自身であったら、彼はどんなに朗かになれたろう。又、それが、精鋭を世界に誇る日本の警察力に依ったのであっても、こんなに、みじめにならずにすんだであろう。ところが、星田の首をあげたのは、一介の新聞記者ではないか。しかも、いつも口ぐせのように当局の無能を罵倒して止まない『あづま日報』の村井ではないか。
二木検事と村井記者は、同期の、赤門出の法学士だった。学生時代から競争相手だったこの二人は、卒業間際に一人の女性を張り合ってからは、その競争意識が感情的にコジレて行った。しかし、二人の教養は、その感情を面に現わすことを制した。その女性が、二木検事の妻と決した時も、村井は、内心の口惜しさを堪えて、二木夫妻の幸福を祝福したくらいだった。
そういう次第で、『あづま日報』が、当局の無能を攻撃する度に、二木検事は、何故か、『あづま日報』の社会部次長として、事実上社会部の実権を握っている村井に、二木検事自身が、揶揄されているような気がしてならないのだった。
しかるに、村井は何故、星田代二と山川牧太郎が同一人であるという、当局の鼻を明すに十分な特種をつかみながら、それを逸早く『あづま日報』