Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ははおや

母親

若杉 鳥子

Lesen Sie 母親 (ははおや) von 若杉 鳥子 (わかすぎとりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.750 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

彼女は鼻をつまらせてきいた。

「ええそうです。親も兄弟もない独り者で、入ってからただ一度の差入れもない人も沢山あるのです。それからまた立派な家があっても、この運動に入るためには、肉親と縁を切った人も沢山あるんです。」

――それはみんな、息子であり娘であり、一筋の血だ! 彼女は感動に堪えられなくなって、荒れた骨ぶとな手で顔を掩うた。

それから間もなく彼女は家をたたんだ。そして娘の友達のまさ子と一緒に事務所の傍の長屋に移った。知らない人はまさ子の本当の母かと思う位、まさ子について何処へでも出かけた。まさ子の代わりに警察へも行った。

「てめえ、救援会だろう――」

「いえ、私は××の母です。」

「一緒にブチ込んでやるぞォ」

何と脅かされても、根気よく彼女は差入れに行った。毎日出かけた。そしていつでも、目的を達して来た。

「まあ、おばさんには奴らだってとても敵(かな)わないわ。」

まさ子は感服すると、彼女は経験を誇るように、

「やっぱり、倒れるまでやらにゃあ――」

反身になって、晴れ晴れという。

そして各地区に洗濯デーがあると、誰よりも先に出掛けて行くのは彼女だった。