Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかくしんわがく
比較神話学
高木 敏雄
Lesen Sie 比較神話学 (ひかくしんわがく) von 高木 敏雄 (たかぎとしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.624 Zeichen · 348 Bildschirme
日本の人文は古より、支那印度の思想の影響を受けしこと甚だ著しく、国民の宗教上、思想上、言語上、文学上に於て、その例証は之を挙ぐるに遑あらず。日本説話のみ独り、この影響を免かれ得可しとは、信ず可からざるなり。『竹取物語』が、そのはじめの動機を、『万葉集』巻十六に見ゆる説話より、出でしことは、云うまでも無く、その竹の中より、美しき女を得たりとの一条は、思には『大宝広博楼閣経』に、昔三仙人の死せし所に、三つの竹生じ、十個月の後自ら裂けしに、其中に各々一個の童子ありたりと云えるに、基きしなる可し。然れども『後漢書』にも亦た、女の衣を洗い居たるに、三節の大竹流れ来り、之を割りて一個の男子を得たり、と記すれば、其何れが本源なるや、明かならざれども、支那の説話は恐らく、前者の後身なる可し。日本童話の「桃太郎」に、桃の流れ来りしを、衣洗う媼の取りて、其中より男子の生れしと云うは、かの支那説話より来りしこと、疑う可からず。但しその鬼が島征伐の一条は、伊邪那岐ノ神の桃を投げて、黄泉軍を撃返せしと共に、支那古代の桃に関する信仰に基くものなり。久米の仙人の衣洗う、女の脛の白きを見て、神通を失いしとの説話も、その源は印度にあり。