Japanische Klassiker mit Furigana
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すいせん
水仙
Lesen Sie 水仙 (すいせん) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.364 Zeichen · 23 Bildschirme
れいの冷い、高慢な口調である。
「何を言っているのです。きざな事を言ってはいけません。草田さんも閉口していましたよ。玻璃子ちゃんのいるのをお忘れですか?」
「アパートを捜しているのですけど、」夫人は、僕の言葉を全然黙殺している。「このへんにありませんか。」
「奥さん、どうかしていますね。もの笑いの種ですよ。およしになって下さい。」
「ひとりで仕事をしたいのです。」夫人は、ちっとも悪びれない。「家を一軒借りても、いいんですけど。」
「薬がききすぎたと、草田さんも後悔していましたよ。二十世紀には、芸術家も天才もないんです。」
「あなたは俗物ね。」平気な顔をして言った。「草田のほうが、まだ理解があります。」
僕に対して、こんな失敬なことを言うお客には帰ってもらうことにしている。僕には、信じている一事があるのだ。誰かれに、わかってもらわなくともいいのだ。いやなら来るな。
「あなたは、何しに来たのですか。お帰りになったらどうですか。」
「帰ります。」少し笑って、「画を、お見せしましょうか。」
「たくさんです。たいていわかっています。」
「そう。」僕の顔を、それこそ穴のあくほど見つめた。