Japanische Klassiker mit Furigana
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すいせん
水仙
Lesen Sie 水仙 (すいせん) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.364 Zeichen · 23 Bildschirme
ひとに侮辱をされはせぬかと、散りかけている枯葉のように絶えずぷるぷる命を賭けて緊張している。やり切れない悪徳である。僕は、草田の家には、めったに行かない。生家の母や兄は、今でもちょいちょい草田の家に、お伺いしているようであるが、僕だけは行かない。高等学校の頃までは、僕も無邪気に遊びに行っていたのであるが、大学へはいってからは、もういやになった。草田の家の人たちは、みんないい人ばかりなのであるが、どうも行きたくなくなった。金持はいやだ、という単純な思想を持ちはじめていたのである。それが、どうして、三年前のお正月に限って、お年始などに行く気になったかというと、それは、そもそも僕自身が、だらしなかったからである。その前年の師走、草田夫人から僕に、突然、招待の手紙が来たのである。
――しばらくお逢い致しません。来年のお正月には、ぜひとも遊びにおいで下さい。主人も、たのしみにして待っております。主人も私も、あなたの小説の読者です。
最後の一句に、僕は浮かれてしまったのだ。恥ずかしい事である。その頃、僕の小説も、少し売れはじめていたのである。白状するが、僕はその頃、いい気になっていた。