Japanische Klassiker mit Furigana
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えどがわらんぽしにたいするわたしのかんそう
江戸川乱歩氏に対する私の感想
夢野 久作
Lesen Sie 江戸川乱歩氏に対する私の感想 (えどがわらんぽしにたいするわたしのかんそう) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.478 Zeichen · 13 Bildschirme
「屋根裏の散歩者」では、おしまいにあのキザな、あらずもがなの素人探偵が出て来て、下らなく威張り散らしたために、スッカリ打ち壊されたように思いましたが、しかし、殺人行為までの前半の興味は、私をかなり夢中にしてしまいました。その中でも、被害者が毒を飲まされてから息を引き取る迄の手みじかな、平気な描写は、描写ではない真実の光景として、覗いている節穴の形と一所に、今でも私の眼に滲みついております。
これに反して「パノラマ島奇譚」では、ほとんど初めからおしまいまでスッカリ失望させられてしまいました。前半の作者の苦心や、後半の作者の気持ちよさが、どこまでもアクドク受け取られただけで、私としての収穫は、コンクリートの柱から引き出された女の髪の毛一本だけと云ってもよいのでした。
けれども最近に「蟲」を読みました時には、乱歩氏の頭脳のスゴサに徹底的にハネ飛ばされてしまった感じがしました。
もっとも「蟲」の主人公が殺人を遂行する迄の筋道は何となく冗長なようで、あまり感心しませんでした。しかもその冗長さは、乱歩氏独特の気味のわるいネバリを持ったものでなくて、幾分固くるしいような感じのものでした。