Japanische Klassiker mit Furigana
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かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
Lesen Sie 江戸情話集 (かごつるべ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.779 Zeichen · 407 Bildschirme
その次の日に中間の角助が手紙を持って来た。あの朝の寒さから風邪の心地で寝ているので、三日四日は顔を見せられないというのであった。
返事をくれと言って待っている角助に綾衣は自身で逢って、殿様はほんとうに御病気か、それとも何かほかに御都合があるのかと念を押して訊いた。いや、ほかになんにも子細はない、ほんとうの御病気であるという角助の返事を聞いて、綾衣は少しく安心した。
それから此の頃の屋敷の様子や、外記にかかわる親類たちの噂などを根掘り葉掘りいろいろ聞きただしたが、世間慣れている角助は如才ない受け答えをして、綾衣に聞かして悪いようなことはなんにも言わなかった。彼は綾衣が返事の文といくらかの使い賃とを貰って帰った。
ほかに子細はないというので少しは安心したものの、ぬしの病気と聞けば、また気がかりであった。綾衣はすぐに遣手のお金を浅草の観音さまへ病気平癒の代参にやった。その帰りに田町の占い者へも寄って来てくれと頼んだ。
雪どけのぬかるみをふんで、お金は浅草へ参詣に行った。田町には名高い占い者があって、人相も観る、墨色判断もする、人の生年月日を聴いただけでもその吉凶を言い当てる。