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Japanische Klassiker mit Furigana

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かごつるべ

江戸情話集

岡本 綺堂

Lesen Sie 江戸情話集 (かごつるべ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.779 Zeichen · 407 Bildschirme

Aozora Bunko

こういう見張り人がそばに控えているので、半九郎も少し言いそそくれたが、生一本な彼の性質として、自分の思っていることは直ぐに打ち出してしまいたかったので、彼は思い切って言った。

「さて市之助。遠慮なく頼みたいことがある」

「改まって何だ」

「半九郎は金が要る。二百両の金を貸してくれぬか。といっても、お身も旅先でそれだけの貯えもあるまい。お身は京の刀屋に知るべがあると聞いている。おれの刀は相州物だ。その刀屋に相談して、二百両に換えてはくれまいか」

市之助も少し眉を寄せた。

「お身が大事の刀を売りたい……。思いも寄らぬ頼みだが、その二百両の要りみちは……」

半九郎は源三郎を横目に見ながら言った。

「京の鶯を買いたいのだ」

「京の鶯……。はて、お身にも似合わぬ風流なことだな」と、言いかけて彼もすぐに覚ったらしくうなずいた。「うむ。して、その鶯を江戸へ連れて行くのか」

「いや、籠から放してやればいい。鶯はおおかた古巣へ舞い戻るであろう」

その謎は市之助にもよく判った。しかしそれは余り正直過ぎるように思われたので、彼は半九郎に注意するように言った。

「おれも鶯は大好きで、ゆく先ざきで鶯を聴いて歩く。