Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かわみずのはなし

河水の話

小川 未明

Lesen Sie 河水の話 (かわみずのはなし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.668 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

と、バナナの皮は、驚いたようすをして、聞きました。

「ここは、どこだか俺にもわからない。だが、この歩いている幅の広い一筋の道は、俺たちの領分だということができる。おまえさんは、これから、ここへ飛び込んできたからは、俺たちのいくところまで、いっしょに、ついてこなければならない。」と、水は、答えたのであります。

バナナの皮は、しばらく考えていたが、

「ああ、私は、まだ、船に乗っているような気もしたが、それは、ずっと昔のことだった。あれから、きっと、どこかの港に着いたのだろう! そして、どこかの町へ運ばれて、人間の手にかかって、こんなに着物ばかりにされてしまったのだろう。しかし、もし、私に、あの甘い中身があったなら、私の眠りは、いつまでもさめずに、しまいに、いい気持ちのまま、私の体がすっかり、酒のように、醸されて溶けてしまったかもしれない。だから、なにが、幸いとなるかわかるものでない。中身を取られて、水の中に捨てられたので、もう一度私は、気がついて、目がさめたのだ。まだ、私の皮膚には、あの林の中にあったころを思わせるような、青い部分が残っている。じつに、あの林の中にあった時分は、なんという、青々とした体であったろう……。