Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
なきむしこぞう
泣虫小僧
林 芙美子
Lesen Sie 泣虫小僧 (なきむしこぞう) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 34.906 Zeichen · 70 Bildschirme
だが、大きな甘栗屋の曲り角まで来ると、連れの女の方がひたと歩みを止めてしまった。勘三は、暗い顔をして時々地面を見たり遠くを眺めたりしている。
呼び止めていいのか、悪いのか、啓吉はおずおずしたが、勘三と道連れになって叔母の家へ行けば、何となく這入りいいような気がした。
「叔父さアん!」
それでも、啓吉の声が小さいのかまだ聞えないようだ。やがて、勘三と連れの女は、横町へ曲ってレコードの鳴っている喫茶店へ這入って行った。扉の中から奇麗な音色が流れて来た。
啓吉は待っていてやろうと思った。で、叔父達の出て来る間、ラジオ店の前へ、呆んやり立って見た。電気の笠や電気アイロンや、電気時計の飾ってある陳列窓の中は啓吉にとって愉しいものばかりで、見ているはしから色々の空想が湧いた。
店の前には小さいラジオが据えてあって、経済ニュースのようなものを放送していた。店の中には誰もいない容子だった。啓吉は、そっと、ラジオを手で擦って見た。どこに音が貯えてあるのか不思議だったし、まるで噴き井戸から無限に溢れる音のように、ラジオはよくお喋りしている。
黒いスイッチが三ツついていた。