Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちゅうもんのおおいりょうりてん

注文の多い料理店

宮沢 賢治

Lesen Sie 注文の多い料理店 (ちゅうもんのおおいりょうりてん) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.269 Zeichen · 223 Bildschirme

Aozora Bunko

森へ入りますと、すぐしめったつめたい風と朽葉の匂とが、すっとみんなを襲いました。

みんなはどんどん踏みこんで行きました。

すると森の奥の方で何かパチパチ音がしました。

急いでそっちへ行って見ますと、すきとおったばら色の火がどんどん燃えていて、狼が九疋、くるくるくるくる、火のまわりを踊ってかけ歩いているのでした。

だんだん近くへ行って見ると居なくなった子供らは四人共、その火に向いて焼いた栗や初茸などをたべていました。

狼はみんな歌を歌って、夏のまわり燈籠のように、火のまわりを走っていました。

「狼森のまんなかで、

火はどろどろぱちぱち

火はどろどろぱちぱち、

栗はころころぱちぱち、

栗はころころぱちぱち。」

みんなはそこで、声をそろえて叫びました。

「狼どの狼どの、童しゃど返して呉ろ。」

狼はみんなびっくりして、一ぺんに歌をやめてくちをまげて、みんなの方をふり向きました。

すると火が急に消えて、そこらはにわかに青くしいんとなってしまったので火のそばのこどもらはわあと泣き出しました。

狼は、どうしたらいいか困ったというようにしばらくきょろきょろしていましたが、とうとうみんないちどに森のもっと奥の方へ逃げて行きました。