Japanische Klassiker mit Furigana
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うかぶひこうとう
浮かぶ飛行島
海野 十三
Lesen Sie 浮かぶ飛行島 (うかぶひこうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.009 Zeichen · 249 Bildschirme
飛行島付近は、風は強く雲は早かったが、雨はすこしも降っていなかったのである。
「考えてみると、あいつはどうも、変な野郎だぜ」
といっているところへ、ゴルドン兵曹のはいって行った奥の方から、ぱんぱんぱんと、銃声が聞えた。
「あっ、――」
と、いいざま電灯をその方へ向けた途端に、ひゅーっと唸を生じてとんできた銃丸が、電灯に命中した。がちゃんという響。と同時に番兵はあっといってその場へひっくりかえった。そこへ奥から駈けてきた何者ともしれぬ人物が、番兵の頭をとびこえて、風のように立ち去ってしまった。
「な、なにごとじゃ」
と、もう一人の番兵が、暗闇の中でわめいた。
それに少し遅れて、奥の方からどやどやとびだしてきた手提電灯のいくつ。
「おい、雨合羽を着た男がこっちへ逃げたのだろう」
番兵は眼をぱちくりさせながらいった。
「ええ、今一人誰か出てゆきました。なに、あれは曲者ですか。でも、ゴルドン兵曹だといっていましたよ、飛行班の……」
「ばか、何をいっちょる。ゴルドンなんて兵曹が飛行島のどこにいる。あいつのために危く無線機械をこわされるところだった。いや、こっちが気がつかなければ、その前に俺たちは皆、ぱんぱんぱんとやられちまうところだった」