Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うかぶひこうとう

浮かぶ飛行島

海野 十三

Lesen Sie 浮かぶ飛行島 (うかぶひこうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.009 Zeichen · 249 Bildschirme

Aozora Bunko

「はあ、わけと申しますと、……」

「さきにわれわれは川上機関大尉の容疑者を数名射殺したが、万一あの容疑者のほかにほんとうの川上機関大尉がのこっていたときはどうなるだろう」

「おお、閣下は、まだ川上が生きているとおっしゃるのですか」

「いや、たとえ話をしているのじゃ。万一川上が生きていてもじゃ、杉田さえ生かしておけば、彼はきっと杉田の身の上を心配して、病室付近に現れるだろう。そこを捕らえれば、一番てっとり早いではないか。つまり杉田は、川上を釣りだすための囮なのじゃ」

「驚きましたね、川上が死んだのに、囮を飼っておくなんて……凡そ馬鹿らしい話ではありませんか」

と、川上捜査に先頭をきって働いたスミス中尉だけに、その不満は、尤もだった。

もしいたずら好きの神様があって、この若い中尉を、第四エンジン室に引張っていって、そこに働いている東洋人カラモを見せてやったらどんな顔をするであろうか。リット少将は、さすがに人の上にたつだけあって、英国人らしい深い注意の持主だった。

このため、司令塔のうちが、ちょっと白けた。リット少将はそれをまぎらすためか、潮風のふきこむ窓から首を出して、暗い外をのぞいた。