Japanische Klassiker mit Furigana
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うかぶひこうとう
浮かぶ飛行島
海野 十三
Lesen Sie 浮かぶ飛行島 (うかぶひこうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.009 Zeichen · 249 Bildschirme
そして料理人の手をぎゅっと握ってふった。
「ああ――ああ、わたし耳、ためため、大きい声きこえる、小さい声きこえない。わたし耳、ためためあるよ」
なんだ、この料理人は耳が遠いのか。
杉田は、やむを得ず、号令をかけるような声で、
「きのうこの店に大きな紙包をあずけていった川上機関大尉は、どこにいられるか知らんか。皆にも聞いてくれ」
「ためため、あなた声、小さい。もっともっと大きい声するよろしいな」
「なんだ。声の大きい方じゃ、艦内でひけをとらぬのに、あれでもまだ小さいというのか」
杉田二等水兵は、又料理人の耳に口をつけ、割れるような大声で、同じことをくりかえした。
すると料理人は、はじめて合点合点をしてうなずき、傍ににやにや笑っている中国人ボーイに、なにか早口でたずねる様子だったが、又杉田の方を向いて、
「――川上大尉、誰も知らない。あなた、誰あるか」
「俺か。俺は大日本帝国の水兵で、杉田というんだ」
「すいへい。すきたあるか。ちょとまつよろしい」
料理人は、またボーイと早口で話し合い、
「すいへい、すきた。なに用あるか。にっぽん軍艦出た。すいへいおる、おかしいあるよ」