Japanische Klassiker mit Furigana
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ふろうまんご
浮浪漫語
辻 潤
Lesen Sie 浮浪漫語 (ふろうまんご) von 辻 潤 (つじじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.604 Zeichen · 15 Bildschirme
しかし、僕はそういう女性を見出す迄は頭髪が悉く白くなり、顔面が皺苦茶になり、身体が痩せさらばえるまで、この地上を七転八倒しながら、呻吟(うめ)き苦しみながら、のた打ちまわって浮浪しようと思う――恐らく、そのような女性の片鱗をさえ仰ぐことが出来ずに何処かの野末か陋巷に野垂死をすることになるだろう――そうなったら、それまでの話である。死んでから先のことは今から考えても追付かない。
若しそんな女性を発見し得たなら、どんな苛酷な所謂資本主義制度の中ででも、どんな残酷な国家制度? の下でも、どんな不自由な、窮屈な目に遇わされてでも自分はそれ等の一切を耐え忍んで幸福に生き得られると思う。或は自分達の愛の生活が充ち溢れて、まるでそんなことを意識することさえ不可能になるかも知れない。そんなことを考える余裕さえなくなるかも知れない。それが出来ない間は、いくら此の世にユウトピヤが実現されても、真の幸福を感じることは出来ないであろう。三分や四分や五分や六分や七分や、八分や九分の愛では、決して自分は満足することは出来ない。考えると自分という人間は自分の身分不相応な、なんという慾深い人間なのだろう――つまり、この地上では永久に出来そうもない、[※5]不可能な要求を勝手にしながら、そのために強いて自分を苦しめ苛んでいる不幸な妄想者