Japanische Klassiker mit Furigana
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Lesen Sie 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) von 葉山 嘉樹 (はやまよしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.305 Zeichen · 321 Bildschirme
私そんなこと、夢にも思わないんだけれど、たとえばね、もしか、私があんたを愛したくっても私が淫売ならその資格がないとでも、あんたはいいたいんだわね。いいえ、そうよ、ま、黙ってらっしゃい」彼女は、小倉が何もいおうとしてもいないのに、あわてて彼のいうのをさえぎった。
「私はあんたに愛させてくれるように、頼む資格もないと思ってるのね。だけどね、小倉さん、私は幻の階段を追うような利己主義者は、私の方でいくら頼まれてもいやなのよ。それは意気地なしの考える生き方なんだもの。それは私たちが、こんな恥ずかしい商売をするよりも、もっともっと恥ずかしい、堕落した、外道のやり口よ。
だけどもね、小倉さん、もしあんたが、そうでなかったら、もしあんたが立派な人間で階段なんぞ認めない人だったら、私は、私は、あんた見たいな人に初めて会ったことを白状してよ。そして、私は、あんたを、世界じゅうで一番強い、弱い者の味方としてなら、私はあんたを愛したいの。だけどもね、何だって私はばかなんだろう。あんたにはいい人があったのね、私、私、私だって、私はね、小倉さん。あんたが高等海員の試験を受けて、船長に立身するように、試験を受けてでも、願ってでもなく、この商売に、むりやりにほうり込まれたんだわ。