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Japanische Klassiker mit Furigana

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うみにいくるひとびと

海に生くる人々

葉山 嘉樹

Lesen Sie 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) von 葉山 嘉樹 (はやまよしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.305 Zeichen · 321 Bildschirme

Aozora Bunko

なあ」といいながら、グーッと波止場を押して、離れてしまった。

小倉は失心したようにたたずんでいた。

三上は、その五人前もあるような腕に力をこめて橋の下をくぐって見えなくなってしまった。

「なるほど、三上は帰れないはずだ。船長を脅かしたんだもんなあ、それを帰れといって、昨夜一晩泊まった、おれは何という白痴だったんだ。三上は、たとい理由があろうがあるまいが、どのみちやッつけられるに決まっていたんだ。三上は、伝馬を質に入れるなんて、やつ一流の計画を立てて行っちゃった。が、それがどんなこっけいなやり方であろうが、やつがのこのこ船へ帰るよりははるかにましなこった。知っていて、陥穽に首を突っ込むにゃ当たらないもんなあ」小倉は行く先を忘れた田舎者のように当惑げにそこへ突っ立っていた。彼の役割は、この上もなく奇妙な、こっけいないいようのない不思議なものになって来た。

「船の伝馬に乗って来て、サンパンをやとって帰る! 一体どうしたんだ。そしてこの責任は、三上と僕とに、あるんだからなあ。どうなるんだ、一体。ままよ! 帰って見れやどうにかなるだろう」

彼はサンパンをやとって、万寿丸へ行くように頼んだ。