Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うみにいくるひとびと

海に生くる人々

葉山 嘉樹

Lesen Sie 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) von 葉山 嘉樹 (はやまよしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.305 Zeichen · 321 Bildschirme

Aozora Bunko

ボーイ長はそれを三十銭買った。そうして、うまそうに、むさぼり食べるのであった。

「船頭さん! おれ今日陸へ上がりたいが連れてっておくれよ」ボーイ長は船頭へ声をかけた。

「ああ、いいとも、お女郎買いかい?」船頭はすばらしく大きいからだの、気のいい五十格好のじいさんだった。

「うんにゃ。わしゃけがしたので、病院へ行くんだ」彼は今度こそ病院へ行けると思った。

ボーイ長は思うのであった。「わしのけがをしたということは、もうだれも彼もみな忘れてしまっているのだろう。わしのけがをしたことは、全く他の人たちにとっては些細なことなんだろう。だが、それやあまり不人情だろうと思われる。ことに、私の足は膿んでしまって、痛くてたまらないんだ。わしは今日は、何としても船長さんに願って、病院へ入院させてもらわにゃならん。私のからだは、私が大切にしないでだれが大切にしてくれ手があろうか、私は船頭さんに病院まで負ってってもらおう。私はもう、何から何まで自分でやらなけれやだめだと知ったんだ」

「船頭さん、室蘭にいい病院があるの?」ボーイ長はたずねた。

「ああ、いい病院があるよ、室蘭病院てのが、山の手の高いところにあるよ」