Japanische Klassiker mit Furigana
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Lesen Sie 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) von 葉山 嘉樹 (はやまよしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.305 Zeichen · 321 Bildschirme
藤原は、彼の苦い経験を思い起こした。「せっかくきれいに掃除しても塵取りですっかり取ってしまわないで、すみっこの方にためときでもすると、埃はすぐに飛び出して、前よりもきたなくなるようなものだからね。ことに、三上のような捨てっぱちなやり方は、残った同志のことを思えばやれないはずだと思うよ」藤原は、一切のプログラムを腹案しつつ言った。「でボースンやカムネ(カーペンター――大工――の訛り)はどうするんだね」波田はボースンや大工が裏切り者になりはしないかを恐れた。彼らは籠の中で孵った目白のようなものであった。自分の牢獄を出ることを拒む、その中で生まれた子供のようであった。彼らは船以外に絶対に、パンを得られないほど、船に同化されていた。たとえば彼らは、ちょうど人間ほどの太さのねじ釘にされてしまったのだ。それは船のどこかの部分に忘れられたようにはまり込んでいるのだ。そして、それは大切なねじ釘なんだ。だから錆びるまでそこへそのまま置かれるのだ。錆びると新しいのと取り換えられねばならない。
彼らはねじ釘の本質に基づいて、船体に錆びついているものと見なければならなかった。