Japanische Klassiker mit Furigana
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うんのじゅうざはいせんにっき
海野十三敗戦日記
海野 十三
Lesen Sie 海野十三敗戦日記 (うんのじゅうざはいせんにっき) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 83.094 Zeichen · 167 Bildschirme
◯空襲警報となる。P51、約六十機と嚮導(きょうどう)のB29、二機。しかし機影を見ず。
五月二十六日
◯昨二十五日夜は風が強かった。ふと目がさめると「いかなる攻勢にあうとも敢闘を望む……」と放送をしている。警報にも気がつかなかったらしい。又ラジオの情報も分らなかったらしいのだ。英と相談して起きる。と、空襲警報のサイレンが鳴り出したので、少々面喰らう。
◯初めは房総東方からきて、品川あたりへ投弾したので、「ハハア、また品川が狙われたか」と思っていると、その数十機が過ぎたとたん、西方からぞくぞく侵入し来たB29の大群。それが今夜は、まさにわが家上空を飛んで東方・渋谷方面へ殺到し、やるなと思う間もなく同方面に焼夷弾の集中投下を見る。例のとおり華やかな火の子はオーロラの如く空中に乱舞し、はらはらと舞い落ちる。従来より最も近いところに落下する。
そうするうちに、南の方へもぞくぞく落ち出したが、また北方・中野方面にもひんぴんと落下し、かなり近い。これは警戒を要すると思っているうちに西の方へもばらばら落ち出し、東西南北すっかり焼夷弾の火幕で囲まれてしまった。
が幸いにも、若林附近はまだ一弾も落ちない。