Japanische Klassiker mit Furigana
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りゃんちん
涼亭
田中 貢太郎
Lesen Sie 涼亭 (りゃんちん) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.140 Zeichen · 15 Bildschirme
君達は、わしがこうして牛鬼蛇神の話を集めているのを見ると、魔道にでも陥ったように思うだろうが、学者なんていう者は、たとえてみれば、夜と昼とのある世の中に、昼だけの単調な世界に一生あくせくとしていて、淑奇恍惚の夜の世界を知らないような者だよ。
李希梅 はい。
蒲留仙 わしは平生も、狐妻を獲て、鬼とほんとうの友達になったら、どんなに世の中が深くなるだろうと思うよ。
李希梅 は。
蒲留仙 文学としても、わしは、意味があるように思うが、しかし、これはわし一家の意見だから、決して人に強いるものじゃない。【と、いって気が注いたように】今日はもう帰ろう、わしの家へ行こうじゃないか。この前に葉生の話した捜神記の瓜を乞うた術者の話から、種梨という面白い話をこしらえてあるから、見せるよ。
李希梅 はい。
蒲留仙が起ちあがって硯の始末をはじめだす。李希梅は時時やって慣れているように、壷をしまってそれを左の胸に抱え、右の手に二本の煙管と皮袋などを持って起つ。蒲留仙は硯を右の手に持ち、左の手に紙と筆とを持ってやっとこさと腰をあげる。
蒲留仙 さあ帰ろうかね。【といって李希梅の拾って来た書籍に気が注いて紙と筆とを持って手に取り】明日にでも返してやろうじゃないか。