Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんやのきゃく

深夜の客

大倉 燁子

Lesen Sie 深夜の客 (しんやのきゃく) von 大倉 燁子 (おおくらてるこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.926 Zeichen · 28 Bildschirme

Aozora Bunko

なるほど書きかけのレター紙が机の上に置いてあった。それにはこんなことが書いてあった。

「私はお世話になるべからざる人のお世話になっていることの苦痛に、もはや堪えられなくなってしまいました。

私の亡き父と無二の親友の養父が、突然両親に死別し孤児になった私を引取って、今日まで育てて下すった御恩、それを思うと、反抗してはすまないと思いますが――、一言目には有松家の財産を私が狙っているように云われるのも辛く、私の顔が母に似ず、段々亡父に似てくるので養父はひどく厭がって、時には眼を覆うて私の顔を見ないようにしたりするのも辛うございます。親友なら懐しそうなものですのに、何故厭がるのだろうと思うのですが、また考えてみれば、それは当然の事でもあります。だって、亡父は母を殺害し、入牢中に発狂して自殺した人なんですもの。どういう動機で父が母を殺すようになったのかよく分りませんが、非常な感情家で、激し易かったそうですから、単純な動機からついそんな大罪を犯してしまったのではないかと思います。

余りにも母を愛する結果、ひどく独占的になり母が、ちょっと男の人と話していても怒ったのを覚えています。