Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆしまのけいだい

湯島の境内

泉 鏡花

Lesen Sie 湯島の境内 (ゆしまのけいだい) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.674 Zeichen · 18 Bildschirme

Aozora Bunko

内証だって夫婦ですもの。私、苦労が楽みよ。月も雪もありゃしません。(四辺をす)ちょいとお花見をして行きましょうよ。……誰も居ない。腰を掛けて、よ。(と肩に軽く手を掛ける。)

※(歌記号、1-3-28)慥にここと見覚えの門の扉に立寄れば、(早瀬、引かれてあとずさりに、一脚のベンチに憩う。)

お蔦 (並んで掛けて、嬉しそうに膝に手を置く)感心でしょう。私も素人になったわね。

※(歌記号、1-3-28)風に鳴子の音高く、

時に、ようようと蔭にて二三人、ハタハタと拍手の音。

お蔦 (肩を離す)でも不思議じゃありませんか。

早瀬 何、月夜がかい。

お蔦 まあ、いくら二人が内証だって、世帯を持てば、雨が漏っても月が射すわ。月夜に不思議はないけれど、こうして一所におまいりに来た事なのよ。

早瀬 そうさな、不思議と云えば不思議だよ、世の中の事は分らないものだからな。

お蔦 急に雪でも降らなけりゃ可い。

早瀬 (懸念して)え、なぜだ。

お蔦 だって、ついぞ一所に連れて出てくれた事が無かったじゃありませんか。珍しいんだもの。

早瀬 …………

お蔦 ねえ、貴方、私やっぱり、亡くなった親の情が貴方に乗憑ったんだろうとそう思いますわ。