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Japanische Klassiker mit Furigana

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まんかんところどころ

満韓ところどころ

夏目 漱石

Lesen Sie 満韓ところどころ (まんかんところどころ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.601 Zeichen · 148 Bildschirme

Aozora Bunko

爆発薬の御蔭で外濠を潰したのはこの時の事でありますと、中尉はその潰れた土山の上に立って我々を顧みた。我々も無論その上に立っている。この下を掘ればいくらでも死骸が出て来るのだと云う。

土山の一隅が少し欠けて、下の方に暗い穴が半分見える。その天井が厚さ六尺もあろうと云うセメントででき上っている。身を横にして、その穴に這い込みながら、だらだらと石の廻廊に降りた時に、仰向いて見て始めてその堅固なのに気がついた。外濠を崩した上に、この厚い壁を破壊しなければ、砲台をどうする事もできないのは攻手に取って非常な困難である。しかもこの小さな裂け目から無理に割り込んで、一寸二寸とじりじりにセメントで築上げた窖道を専領するに至っては、全く人間以上の辛抱比べに違ない。その時両軍の兵士は、この暗い中で、わずかの仕切りを界に、ただ一尺ほどの距離を取って戦をした。仕切は土嚢を積んで作ったとかA君から聞いたように覚えている。上から頭を出せばすぐ撃たれるから身体を隠して乱射したそうだ。それに疲れると鉄砲をやめて、両側で話をやった事もあると云った。酒があるならくれと強請ったり、死体の収容をやるから少し待てと頼んだり、あんまり下らんから、もう喧嘩はやめにしようと相談したり、いろいろの事を云い合ったと云う話である。