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Japanische Klassiker mit Furigana

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らどうせんせい

潤一郎ラビリンスII――マゾヒズム小説集

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 潤一郎ラビリンスII――マゾヒズム小説集 (らどうせんせい) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.093 Zeichen · 33 Bildschirme

Aozora Bunko

「そう云えば先生は、近々大学をお罷めになると云うような噂がございますが、事実なのでございましょうか。」

「うん、事に依ったら、………」

「どう云う理由で?………学校に対して御不満なことでもおありになると云うような?………」

「さあ、………出ても詰まらんもんだから。」

「すると今後は、御著述の方へ全力をお盡しになりますので?」

「さあ、気が向いたら、………何か雑誌へでも書くかも知れんが、………」

「はゝあ」

と云って、又行き止まりへ追い込まれた記者は、彼れか此れかと考えながら、落し穴からもがき出るように肩を揺った。

「えゝと、………ところで此れは甚だ突飛な質問で、失礼でございますけれど、先生のような日常生活、―――静かに、孤独に、毎日書斎に閉じ籠って書物を友としていらっしゃる、―――一と口に云えば独身主義の生活に就いて、何か御感想が拝聴出来れば結構なのでございますが、………」

こう云ったとて無論すら/\と答えてくれる先生ではないから、記者は続いておッ被せた。

「定めし此の、家庭の煩累などがおありにならないと、思索などをなさいますには、却ってよくはございますまいか。」

「うん、それはいゝ。