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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうねん

潤一郎ラビリンスI――初期短編集

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 潤一郎ラビリンスI――初期短編集 (しょうねん) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.319 Zeichen · 84 Bildschirme

Aozora Bunko

其れにも飽きると、

「待て、待て。貴様は罪人だから額に入墨をしてやる」

こう云いながら、其処にあった炭俵の中から佐倉炭の塊を取り出し、唾吐をかけて仙吉の額へこすり始めた。仙吉は滅茶々々にされて崩れ出しそうな顔の輪廓を奇態に歪めながらひい/\と泣いて居たが、しまいには其の根気さえなくなって、相手の為すがまゝに委せた。日頃学校では馬鹿に強そうな餓鬼大将の荒くれ男が、信一の為めに見る影もない態になって化け物のような目鼻をして居るのを見ると、私はこれ迄出会ったことのない一種不思議な快感に襲われたが、明日学校で意趣返しされると云う恐れがあるので、信一と一緒に徒らをする気にはなれなかった。

暫くしてから帯を解いてやると、仙吉は恨めしそうに信一の顔を横目で睨んで、力なくぐたりと其処へ突っ俯した儘何と云っても動かない。腕を掴んで引き起そうとしても亦ぐたりと倒れてしまう。二人とも少し心配になって、様子を窺いながら黙って彳んで居たが、

「おい、どうかしたのかい」

と、信一が邪慳に襟頸を捕えて、仰向かせて見れば、いつの間にか仙吉は泣く真似をして汚れた顔を筒袖で半分程拭き取ってしまって居る可笑しさに、