Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいたんけん
火星探険
海野 十三
Lesen Sie 火星探険 (かせいたんけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 77.522 Zeichen · 155 Bildschirme
山木も河合も共にのぼせあがって顔が金時のようにまっ赤だ。
そのとき向うから走って来たりっぱな自動車がぴたりと停って、中から現れた一人の老紳士があった。その服装と態度から見て、かなり学問のある人らしい。それもその筈、この人こそデニー博士といって「火星探険協会」の会長であった。そのデニー博士は、何思ったか、すたすたと群衆の方へ近づく。
博士の噂
デニー博士は、頬髭顎髭の中から、疲れた色を見せていた。長身猫背を丸くし、右手ににぎったステッキで歩行をたすけている。これが、かの有名な火星探険協会長のデニー博士の姿である。
「おや、火星会長のデニー博士だぜ、なぜこんなところへやって来たのかな」
牛頭大仙人の鎮座するけばけばしい装いの箱車をや少し離れたところから見物していた町の中年の男が、眉をあげていった。
その傍に山木と河合が立っていた。そしてこの言葉を聞きとがめた。
「なに、火星会長、火星会長とは、どういう意味ですか」
その男はジグスといって、エリスの町に住んでいる靴屋の大将だったが、こういう事柄について何でも知っているのが自慢だった。
「火星会長を知らないのかね、くわしくいえば、火星探険協会長さ、あのよぼよぼ爺さんがまだわしのように若かった頃――そうさ、今から三十年前のことだが、その頃からあの博士は火星にとりつか