Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かせいたんけん
火星探険
海野 十三
Lesen Sie 火星探険 (かせいたんけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 77.522 Zeichen · 155 Bildschirme
博士は何か深く考えて、秘密に乗物を用意していると思うね。それを皆に明かさないのは、何しろ火星まで行き着くための乗物だから、その秘密を知られないように隠してあるんだと思う」
「おじさんは、なかなか博士びいきなんですねえ」
「博士びいき? そういうわけじゃねえが、あの爺さんの姿は、もう三十年あまりもこの二つの目で見ているんだから、いろいろ悪口をいうものの、本当は人情がうつらぁね。それに近年博士に対して大人気ない攻撃をする奴がだんだん殖えて来るのには、わしでも腹が立つね。わしの力で出来ることなら博士に力を貸して威勢よく火星探険へ飛出させたいと思うが、何しろ博士があのとおりよぼよぼじゃあ、後押しをしてもその甲斐がないよ」
そういうところをみると、ジグスはなかなか博士の同情者の一人らしい。
「おや、デニー博士が、張――いや牛頭仙人に何かお伺いをたてているぜ」
と、このとき山木がびっくりしたように叫んだ。
そのとおりだった。デニー博士は箱車の覗き穴へ自分の顔をぴったりと当てて、牛頭仙人とさかんに押問答をやっているようだった。そしてラッパからしゃがれた張の作り声が、はっきりしない言葉となって飛出すたびに、そのまわりに集っていた町の人々は、どっと笑いくずれるのであった。