Japanische Klassiker mit Furigana
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とうだいき
灯台鬼
大阪 圭吉
Lesen Sie 灯台鬼 (とうだいき) von 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.718 Zeichen · 27 Bildschirme
登ってみよう」
そこでわたし達は、ふたたび塔上のうす暗いランプ室へやって来た。けれどもそこには、三田村技手がいくつかの荷物を持って、わたし達よりも一足先に登って来ていた。そしてわたし達を見ると、これからアンテナの取付工事をするのだが、失礼ながらちょっと手伝っていただきたい、と申し出た。そこでわたしは、玻璃窓の外側の危な気なデッキに立って、なんのことはない、幾本かの針金の端を持って、即製の電気屋になった。
だいぶん風が出て来て、さしものふかいガスも少しずつ吹き散らされてきたようだが、そのかわり波が高くなって、わたし達の立っているデッキから三十メートル真下の岩鼻に、眩暈のしそうな波頭がパッパッと白く噛み砕ける。
「ずいぶん高いね」と東屋氏が言った。
「これだけのところを、綱につたわって降りるのは大変だ……」とそれから、突然元気な調子になって、そばに仕事をしていた三田村技手へ、急に妙なことを言い出した。
「すみませんが、ちょっとあなたのてのひらを見せて下さい」
――ああ東屋氏は、てのひらの胼胝で怪人物を突き止めるつもりだ。なるほどこれは名案だ!
けれども、三田村技手のてのひらには胼胝は出来ていなかった。