Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

はいいろのきおく

灰色の記憶

久坂 葉子

Lesen Sie 灰色の記憶 (はいいろのきおく) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.588 Zeichen · 132 Bildschirme

Aozora Bunko

遊び時間、アリーと私は校庭の隅っこでコチョコチョ話しこんだ。私のゆめみたいな話をアリーは喜んできいてくれた。彼女の糸切歯と目立って大きい頬のほくろを私は毎日あかず眺めていた。

規則をみだすことは、アリーがきらっていた。だから私は、次第に従順な子供になって行った。教場でも大人しくなり、宿題もきちんとして来るようになった。家へかえると、本ばかりよんでいた。私は西洋のおとぎ話より、講談ものを好んだ。さむらいや、悪者やおひめ様や町人の娘が、血を流したり、殺されたりするのが面白かった。それから、永年愛読したのは、相馬御風の、一茶さんや、良寛さんや、西行さん、であり、西行法師は、清水次郎長と共に熱愛した。

父は俳句を詠み、絵をたしなんだ。私や他の兄弟は、句会に列席して、俳句をつくったり、何かの紀念日には、掛軸や額の大きさの紙に、寄書をした。父は私を殊に愛してくれた。夕方、玄関のベルがなると、みんな一斉に出迎えにゆく。

「ボビは?」

私が少しでもおくれてゆくと、父はそう問うていた。毎日出迎えに行くのが億劫で、一度、卵のからに、墨で顔をかき、五つ並べて玄関に置いていた。