Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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むじんとうにいきるじゅうろくにん

無人島に生きる十六人

須川 邦彦

Lesen Sie 無人島に生きる十六人 (むじんとうにいきるじゅうろくにん) von 須川 邦彦 (すがわくにひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 100.616 Zeichen · 201 Bildschirme

Aozora Bunko

こんなことは、助かったものと、きめておけばいいのだ」

と、いいきった。

「銅の札は、いい思いつきだ、われわれもさっそく、まねをしよう」

私は、われらの倉庫から、このまえ流し文に使った銅板の残りが、たいせつにしまってあったのを出させて、十枚の銅の札をつくらせ、ひもを通すあなをあけさせた。それから、釘で、

「パール・エンド・ハーミーズ礁、龍睡丸難破、全員十六名生存、救助を乞う。明治三十二年七月」

と、日本文で書き、そのうらに、英文でおなじ意味のことを書かせた。日本文は、会員と練習生に、英文は帰化人に書かせた。書く者は、「これできっと助かるのだ」と思いこんで、いっしんこめて書いた。

「国後。この札をつけて飛ばせるのに、役にたちそうな鳥をつかまえてくれ。なるべく元気なやつを、たのむよ」

鳥と国後とは友だちだと、みんなが思っているのもおもしろい。

国後がつかまえてきた海鳥の首に、銅板の一枚をじょうずに細い針金でしばりつけて、さて飛ばそうとしたが、札が大きすぎて、重くて鳥は飛べない。そこで、だんだんに札を小さくして、鳥が首につけて飛べるだけの大きさがわかったので、アジサシと、アホウドリと、あわせて十羽の海鳥の首に、その札をつけて、浜に出て、みんなで飛ばせた。