Japanische Klassiker mit Furigana
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むじんとうにいきるじゅうろくにん
無人島に生きる十六人
須川 邦彦
Lesen Sie 無人島に生きる十六人 (むじんとうにいきるじゅうろくにん) von 須川 邦彦 (すがわくにひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 100.616 Zeichen · 201 Bildschirme
という書面が、港に碇泊している龍睡丸に、とどいた。
私が上陸して、役所に出かけて行くと、案内されたのは、大きなりっぱな部屋であった。正面に、太平洋の、大きな海図がかけてあって、その前の大テーブルに向かって、三人のアメリカ人の役人が、椅子に腰かけて、がんばっていた。
私が、ずかずかと室にはいって行くと、役人は立ちあがって、握手をして、一とおりのあいさつがすむと、
「船長。さあ、おかけなさい」
と、一つの椅子をすすめた。私は、それに腰かけて、三人の役人と、大テーブルをはさんで向かいあった。その大テーブルの上には、海図がひろげてあった。
すぐに、役人の一人が、
「船長。あなたは、避難のため、ホノルルに入港したと、とどけ出ましたね」
と、静かに、しかしきびしく、いいだした。そして、私の返事も待たず、テーブルの上の海図を指さして、
「しかし、この海図をどらんなさい。あなたの船は、ここで錨を失い、大西風のため、帆柱が折れ、水タンクもやぶれて、ここまで流されたと、報告されているが、このへんから、海流は、北東から流れているし、北東貿易風もふいているはずだ。ぎゃくの海流と、風とを乗りきって、二千カイリにちかい航海のできる小帆船が、遭難船といえますか。