Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

むじんとうにいきるじゅうろくにん

無人島に生きる十六人

須川 邦彦

Lesen Sie 無人島に生きる十六人 (むじんとうにいきるじゅうろくにん) von 須川 邦彦 (すがわくにひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 100.616 Zeichen · 201 Bildschirme

Aozora Bunko

三人のいかめしい顔は、にこにこ顔になった。もう一人の役人がいった。

「よし、われわれは、船長の同情者になろう。そうだ、同情の手はじめに、入港税、碇泊船税、また、水先案内料と、曳船料金は、役所から寄付しよう。そのほか、なにか助力することはないか」

私はそこで、

「さしあたって、よい飲料水がほしい」

というと、

「なに、よい飲料水。たやすいことだ。水船は、船長が船に帰るまえに、龍睡丸に横づけになっているだろう。電話で、すぐ命令を出すから……」

といった。

私は役所を出ると、すぐその足で、この始末を報告のため、日本領事館へ行った。領事は、

「それはよかった。それから、あなたの船の修繕費は、全部、在留日本人が、寄付することにきまりましたから、安心して、じゅうぶんに修繕してください」

と、いわれた。これを聞いたときは、同胞のありがたさが、まったく骨身にしみた。そして、その金額は、一週間であつまった。

こうして、ホノルルの役人の、思いちがいを正して以来、龍睡丸のひょうばんは、急によくなって、外国新聞が、毎日なにか、私たちをほめた記事を、のせはじめた。

それは、龍睡丸の乗組員の、礼儀正しいこと、品行も規律も正しいこと、全乗組員が、一てきも酒を飲まぬことであった。