Japanische Klassiker mit Furigana
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むじんとうにいきるじゅうろくにん
無人島に生きる十六人
須川 邦彦
Lesen Sie 無人島に生きる十六人 (むじんとうにいきるじゅうろくにん) von 須川 邦彦 (すがわくにひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 100.616 Zeichen · 201 Bildschirme
それを、おわんで受けるのであった。
蒸溜水は、たきぎがなければできない。伝馬船で持ってきた木ぎれも、そんなにたくさんはない。そこで、斥候が見つけておいた、二本の太い流木をかついできて、たきぎにこしらえることにした。
流木をわるにしても、斧がないので、ジャック・ナイフで板をけずって、何本も楔をこしらえて、それを流木の干割にうちこんだ。すると、正目のよく通ったアメリカ松は、気もちよくわれた。
こうして、たきぎができて、蒸溜水は、よいあんばいに、ぽたりぽたり、おわんに落ちるが、半分もたまるのを待っていられない。井戸ほりが待ちかねて、ほんのわずかのうちに、すってしまう。なかなか、ほかの者が飲むことはできない。
しかし、井戸ほりは、この水で勇気がでて、ほりつづけ、深さ四メートルちかくの井戸をほった。
ところが、出た水は、牛乳のようにまっ白で、塩からくて、とても飲めない。
「だめだ」
だめだといっても、たきぎは、流木二本きりだ。蒸溜水をつくるには、たくさんのたきぎがいる。そのうえ、たきぎは、蒸溜水つくりばかりには、使えないのだ。飯もたかなければならず、おかずの煮焼きもしなければならない。