Japanische Klassiker mit Furigana
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むもうだん
無毛談
Lesen Sie 無毛談 (むもうだん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.319 Zeichen · 17 Bildschirme
女工らしいところがある。目つきが鋭く、陰鬱であった。
シャクレた顔であった。小柄で、やせて、敏活そうであったが、無口である。然し、キテンはきく。仕事の要領がよくて、ジンソクである。たゞ、誰にも無愛想であったが、水商売のウチとちがって、それで困るということもない。
そのころ、私と一しょに妹がいた。妹は平凡な家庭婦人の生れつきで、どういうわけだか、トン子さんが甚しく気に召したようである。
小学校の校長先生の娘で、ママ母に苦しんだ不幸な身の上ということなどが、先ず第一に極めて人情と好意にみちた受けいれ態勢をとゝのえさせていたものだろう。
私の目には、誰よりもイヤらしい女中に見える。ヒネクレている。無口で、人のヒミツをジッとうかゞっているような、陰険で、なんとなく不潔な感じが漂っている。ママ母と折合いの悪いのは当然で、むしろママ母の方が泣かされたろうと思われるぐらいである。
世間知らずの妹は、そんな風には考えない。ママ母にいじめられて、ヒネクレ、陰険になり、無口になったと解釈する。無愛想はむしろ美徳だと考える。女中がチャラ/\御用聞きなどゝ談笑するのを好まないのである。