Japanische Klassiker mit Furigana
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むだい
無題
宮本 百合子
Lesen Sie 無題 (むだい) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.172 Zeichen · 11 Bildschirme
自由な新鮮な感情の燃焼を現わすに、日本語は或時に於ては余り形式的である。女性と男性との言葉遣いの差が、余りつけられすぎて居る窮屈さを感じるのは、物を書こうとする女性の総てが時に感じさせられる事であろう、其他数えれば多くの欠点がある。改良されなければならない処は幾多ある。
けれども。――我友よ、私の真心は、欠点の多いのも、改良されなければならないのも知りながら、尚、けれども、と叫ばずには居られない。
けれども――そう確かにけれども、私共の言葉の裡には、私共でなければ感得し得ない何物かがあることも事実ではないだろうか、
そして、又、具体的の説明が出来ない程深く深く底の底まで沈潜して居るその「気分」は、何と云う強靭さで私の背骨を繋ぎ合わせて居る事だろう。
皮の下に、肉の下に、繋ぎ合わされた骨と骨とを貫いて絶えず満ちて居る髄溶液を自覚して居るものが何処に在るだろうか。自然は生育の過程の何時の間にか、堅い折れ易い骨の裡に、流動する液体を与えた。
誰が与えられた時を知り、その動揺を知覚し得よう。けれども在る事は事実である。無くては居られない。持たずには居られない。