Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくだんたいへいき
爆弾太平記
夢野 久作
Lesen Sie 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.653 Zeichen · 98 Bildschirme
吾輩の一身なんかドウなったって構わない。
ウンウン。実にお誂向きのところに来てくれたよ。註文したって無い大暴風雨に取巻かれた一軒屋だ。聴いている者は飯爨きの林だけだ。ウン。あの若い朝鮮人だよ。彼奴なら聴いても差支えないどころか、吾輩の話のタッタ一人の証人なんだ。吾輩が死んでも、彼奴の報告を聞けば一目瞭然なんだ。年は若いが、生やさしい奴じゃないんだよ彼奴は……追々わかるがね……ウン。
ところでドウダイ。モウ一パイ……ウン話すから飲め。脊髄癆なんてヨタを飛ばした罰だ。落ち付いてくれなくちゃ話が出来ん。
「酒を酌んで君に与う君自ら寛うせよ
人情の翻覆波瀾に似たり」
だろう……お得意の詩吟はどうしたい。ハハハハ。お互いに水産講習所時代は面白かったナア……。
ウン面白かった。
しかし君は途中で法律畑へ転じたもんだから、吾輩がタッタ一人、頑張って水産界へ深入りした。……少々脱線するようだがここから話さないと筋道が通らないからね……しかも内地の近海漁業は二千五百年来発達し過ぎる位発達して、極度の人口過剰に陥っている。残っている仕事はお互い同志の漁場の争奪以外に無いというのが、維新後の水産界の状態だった。