Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ばくだんたいへいき

爆弾太平記

夢野 久作

Lesen Sie 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.653 Zeichen · 98 Bildschirme

Aozora Bunko

おまけに吾輩は内地の騎兵軍曹の古服を着て、山高帽に長靴、赤毛布に仕込杖……笑っちゃいけない。ちょうどその頃、先輩の玄洋社連が、大院君を遣付けるべく、烏帽子直垂で驢馬に乗って、京城に乗込んでいるんだぜ。……その吾輩が長髯を扱きながら名刺を突き出すと、ハガキ位の金縁を取った厚紙に……日本帝国政府視察官、医典博士、勲三等、轟雷雄……と一号活字で印刷してある。意訳すると豪胆、勇壮、この上なしの偉人という名前なんだから、大抵の奴が眼を眩わしたね。最小限華族ぐらいには、到る処で買冠られたもんだ。

この勢いで北は図満江の鮭から、南は対州の鰤に到るまで、透きとおるように調べ上げる事十年間……今度は内地に帰って、水産講習所長の紹介状を一本、大上段に振り冠りながら、沿海の各県庁、水産試験場、著名の漁場漁港を巡廻し、三寸不爛の舌頭を以て朝鮮出漁を絶叫する事、又、十二年間……折しもあれ日韓合併の事成るや、大河の決するが如き勢をもって朝鮮に移住する漁民だけが、前後を通じて五十万という盛況を見つつ今日に及んだ。歴代の統監、総督の中でも山内正俊大将閣下は、特に吾輩の功績を認めて、一躍、総督府の技師に抜擢し、大佐相当官の礼遇を賜う事になった。