Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくだんたいへいき
爆弾太平記
夢野 久作
Lesen Sie 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.653 Zeichen · 98 Bildschirme
何故かというと一般社会ではこの爆弾漁業横行の原因を、利益が大きいから……とか何とかいう単純な、唯物的な理由でもってアッサリ片づけているようだが、永年、漁夫の中を転がりまわって、半風子を分け合った吾輩の眼から見ると、その奥にモウ一つ深い心理的な理由があるのだ。すなわち一言にして蔽うと、この爆弾漁業なるものこそ、吾が日本の国民性に最も適合した漁業法……怪しからんと云ったって事実なんだから仕方がない。イザ戦争となると直ぐに肉弾をブッ付ける。海では水雷艇の突撃戦に血を湧かしたがる。油断すると爆薬を積んだ飛行機を敵艦にブッ付けようかという、万事、極端まで行かなければ虫が納まらないのを、大和魂の精髄と心得ている日本人だ。……最初は九州の炭坑地方の河川で、慰み半分に工業用ダイナマイトを使って極く内々で遣っていた奴が、こいつは面白いというので玄海洋に乗り出すと、見る見る非常な勢いで氾濫し始めた。
君等は気が付かなかったかも知れんが、明治四十年前後まで、関西の市場に大勢力を占めていた対州鰤という奴が在った。魚市場へ行ってみると、黒い背甲を擦剥いて赤身を露した奴がズラリと並んで飛ぶように売れて行ったものだが、これは春先から対州の沿岸を洗い初める暖流に乗って来た鰤の大群が、沿岸一面に盛り上る程、押合いヘシ合いしたために出来