Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ばくだんたいへいき

爆弾太平記

夢野 久作

Lesen Sie 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.653 Zeichen · 98 Bildschirme

Aozora Bunko

トタンに来島が猛然として飛かかろうとしたから、吾輩が逸早く遮り止めて力一パイ睨み付けて鎮まらした。来島は柔道三段の腕前だったからね。打棄っておくと警官の一人や二人絞め倒おしかねないんだ。

そのうちに来島は、吾輩の顔を見てヒョッコリと頭を一つ下げた。そのまま火の出るような眼付きで一同を見まわしていたが、突然にクルリと身を飜すと、入口の扉をパタンと閉めて飛び出して行った。吾輩もそのアトから、何の意味もなしに飛出して行ったが、来島の影はどこにも見えない。船橋に上って見ると船はもう轟々と唸りながら半回転しかけていた。

その一面に白波を噛み出した曇り空の海上の一点を凝視しているうちに吾輩は、裸体のまんま石のように固くなってしまったよ。吾輩の足下に大波瀾を捲き起して消え失せた友吉親子と、無情なく見棄てられた二人の芸妓の事を思うと、何ともいえない悽愴たる涙が、滂沱として止まるところを知らなかったのだ。……

……ドウダイ……これが吾輩の首無し事件の真相だ。君等の耳には最、トックの昔に這入っている事と思っていたんだが……秘密にすべく余りに事件が大き過ぎるからね。

ウンウンその通りその通り。