Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

Lesen Sie 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.908 Zeichen · 204 Bildschirme

Aozora Bunko

はあ、大至急でございます。いえ、会社のことではなく、わたくしごとでございますが、いつやら、ちょっとお話しました娘さんのところへ、ただ今、いっておりましたのですが、今日はどういうものか、娘さんのようすがへんなのでございます、なにか、あの娘さんの身の上に、危難があるように感じましたの。道々考えてまいりましたんですが、たいへん気になって、しようがございません。それで、相談にのっていただきたいのでございますが、すぐ宅まで」

縁は、目に見えないが、常に行いのうえにあらわれる。夫人は、何ごとも知らずに、房枝あやうしと感じて、帆村探偵の力をもとめたのであった。

ネオン・ビル前

その夜のことだった。

東京駅の大時計は、すでに午後十一時一、二分、まわっていた。

そのとき、あたふたと、改札口から駅前へとびだしてきた二人の男女があった。

「やあ、おそくなったぞ。一電車おくれてしまったので、これはもう十一時をすぎてしまった。ねえ房枝、大丈夫だろうか」

「そうねえ」

その話でわかるように、男は、新興ミマツ曲馬団の新団長黒川であり、また女は、花形の房枝であった。

この二人は、例の脅迫状の差出人たる謎の人物バラオバラコによび出されて、やってきたのであるが、一、二分はおくれたが、ともかくも、今東京駅についたのであった。