Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

Lesen Sie 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.908 Zeichen · 204 Bildschirme

Aozora Bunko

せっかくのこんなときに、帆村に力をそえることができなくてと、ざんねんに思いながら、二人は階段を下りようとした。

「あっ、あぶない」

「あれっ」

足は結ばれているし、気はせいている。しかも二人が、階段をいそいで下りようとしたものだから、二人のからだが、どんとぶつかった。あっといったときには、二人は、もろに足をふみはずして、下へころげおちた。

「うーむ」、

房枝は、黒川のうなるこえをきいたが、次の瞬間、彼女も頭がぼーっとしてしまった。階段をころげた拍子に、運わるく脾腹をうったものらしかった。

どのくらいたったかしらないが、房枝が、気がついたときには、思いがけなく前に一台の自動車がとまっていた。

「おお、お嬢さん。しんぱいいりません」

このとき、ひじょうに香の高い香水が、房枝の鼻をぷーんとついた。それは房枝を、抱えおこしている婦人の服から匂ってくるものであった。その婦人は日本人ではない。

「ありがとうございます」

房枝は、礼をいった。

「今、自動車でお送りします。かならず、しんぱいいりません」

そういうと婦人は、英語で、べらべらと喋りだした。

「よろしい。僕一人で大丈夫だ」