Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ばくやくのはなかご
爆薬の花籠
海野 十三
Lesen Sie 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.908 Zeichen · 204 Bildschirme
広間へ房枝が上ったとき、彼女は、
「あらっ」
といった。それは、師父ターネフが、彼女を見ると、あわてて奥へ姿を消したからであった。そのときのターネフは、一向牧師らしからぬ服装をしていたからであるかもしれない。ニッカーをはいていて、まるでゴルフにでもいくような姿だった。靴は、泥にまみれていたようにも思われる。それにしても、まさかあわてて奥へ逃げこむこともなかろうものを。
ニーナは、房枝をむりやりに食堂へひっぱっていった。その食堂には、映画でよく見るのと同じく、華麗ですがすがしい広間で、芝居の舞台に使うような椅子や卓子がならんでいた。
房枝は、むりやりに、一つの椅子に腰をかけさせられてしまった。
ニーナは、ちょっとといって、いったんかけた席を立って奥へひっこんだが、間もなく急ぎ足で現れた。手には、日本の新聞を手にしている。
「おお房枝さん。あたくし、あなたの帰るのをとめて、いいことをしました」
「え。まあ、どうして」
房枝は、ニーナにそういわれてひどく胸さわぎがした。
「この新聞、ごらんください。たいへんです」
「えっ、たいへんとは、どうしたんでしょう」
房枝は、ニーナの手にした新聞を、おそるおそるのぞきこんだ。